このページは、これから「スタジオ撮影」や「カメラマン募集」を始めようとしているコスプレイヤーさんや、募集で残念な思いをしてしまった…という方向けに、なにか今後のためのヒントになればと、ざっくばらんに作った「まとめ」シリーズです。
今回は「カメラマン募集・依頼」の話です。
1.カメラマンの見つけ方は?
私の場合、どんな方からの連絡をいただくことが多いかというと、
【1】複数名での「あわせ撮影」でご一緒したから後日お声がけをいただくケース
【2】あわせでご一緒したFFさんのご紹介でお声がけをいただくケース
【3】アコスタなどのイベントで撮影した方から後日お声がけをいただくケース
【4】Twitterで「いいね」をした方からお声がけをいただくケース
…と4つも上げましたが、基本的に9割以上が1または2のケースです。
なので、レイヤーさんの場合は積極的にあわせに参加して、あうカメラマンさんをみつける、というのが良いのかもしれません。
ただ、カメラマンさんの中には「指定作品ONLY」の人や、「カメラ側から声かけた人限定」、「男性や男装NG」、「知らない作品NG」、「FF外NG」など、断られてしまうケースも多々あるようです。めげずにアタックしてみましょう!
2.募集で変なカメラマンを引かないようにするには?
人によって向き不向き、合う合わないが違ってきますので、一概に「変」は語れませんが、できることならTwitterなどでの公募は避け、基本的には前の設問で回答した「あわせで一緒したことのあるカメラマン」や、「紹介してもらったカメラマン」を誘ってみるのが◎です。
ただ、どうしても日程が合わなかったり、ジャンル違いで応じてもらえず…公募せざるを得ないケースも出てくると思います。
公募するのであれば、「募集要項」で条件をしっかり書き、応募があったらその人をしっかり「検索」することで、ある程度は防ぐことができると思います。
3.募集するときは何を書けば良いのか?
ちゃんとしたデータを残したい!嫌な思いをしたくない!…のであれば、条件はしっかり書く、もしくは応募があった段階でしっかりコミュニケーションをとって、要点を確認するのが大事です。
そうしないと、せっかくのスタジオ撮影なのに…
・癖が強い系の人で、こう撮ってほしい等の要望も、何も聞き入れてもらえなかった…
・カメラの画面では小さくてわからなかったが、実際は手ブレ、白飛びだらけで使えない写真が大量に…
・へんなところを撮られている気がする…撮影中に撮った写真は見せてもらえず、届いたデータは自分の気に入らないものばかり。
・半年以上立って送られてきたのは数枚の写真のみ…
・撮影後、一方的に掲載した写真データの削除を求められる…
なんて話もチラホラ。
私がこれまでにお聞きしてきた(聞かされた)数々のトラブル事例に対して、こうすれば未然に防げたのでは?と思う内容を、カメラ側の視点を含め、まとめてみました。
※ただし、やられる作品やキャラの性別、衣装によっては募集の敷居がそれなりに上がってしまうのも事実ですので、あくまでも『募集期間に余裕があるなら!』という大前提で、見てもらえればと思います。
選んでる場合じゃない!くらいになってきたらどんどん条件を緩和していきましょう。
※募集時の敷居は下げておき、応募があった段階でふるいにかける、というのも一つの手です。
■募集するにあたって、まず初めに…
①ツイッターでは「カメラマン」「募集」「日付」を複合して検索されていますので、これらの情報は検索で引っかかるよう、メモ帳のキャプチャとは別に、テキストで入力するのが◎です。
②募集していてもDMが受け取れない設定になってる人が結構いますので、受け取れる設定にしておいたほうが◎です。
■撮影日時と場所
スタジオが決まっていて公表しても問題ないならスタジオ名を。時間も通しなのか短いプランなのかも書いておくと◎です。
決まっていなくても想定しているスタジオがあるなら「予定」と書いてスタジオ名載せたほうが◎です。
スタジオを公表したくない場合は〇〇駅周辺のスタジオとか、大体の場所がわかる内容、徒歩移動・公共交通機関で移動可能な場所かも明記しておくと安心できて◎です。
※ハコスタ、ハコアムなど、同じ名前で各地に存在するスタジオの場合は、東京の場合なら東京まで、しっかり書いておくと◎です。
よく聞くトラブル事例
・場所がわからないから応募できない。
・何時までなのかわからないので「参加する」と言いにくい。
・ハコアム、ハコスタが、東京なのか名古屋なのか大阪なのかわからない。
…etc
■料金
スタジオ代が各自負担なのかレイヤー負担なのか明記。各自負担の場合は金額、想定金額を書くようにすると◎です。
よく聞くトラブル事例
・参加費が高すぎると言われ、グループを抜けられてしまった。
…etc
■コスプレの場合
作品名しか書いていない人も多いですが、
・作品タイトル
・キャラクター
・どんな衣装か
などわかるように書いてもらえると、より◎です。
トラブル事例
・キャラ名だけ書いてあっても、どの作品かわからないこともある。
・カップリングの略称だけかかれても、わからない。
…etc
■参加メンバー
参加者が複数いる場合はあらかじめ、参加者のツイッターアカウント名も載せておくと◎です。また、女装されている男性の方がいる場合も、しっかり告知しておいたほうが◎です。
トラブル事例
・共演NG的な人がいて、現場が気まずい空気に。
・「男性は撮らない」って撮ってもらえなかった。嫌々撮られた。
…etc
■募集条件
カメラマンを募集する上で、ここが一番大事です。
残念な思いをしないためにも、要望・要項はきちんと明確に書いておくのが◎です。
よく聞くトラブル事例
<撮影者の人間性によるトラブル>
・こう撮ってほしいと言ったけど全く聞き入れてもらえなかった
・撮影方法の指示をしたら怒ってしまった…
・撮影中に撮った写真をチェックさせてもらえない…
・会話ばかりで撮影をあまりしてくれない…
<撮影者の機材・技術によるトラブル>
・カメラの画面では小さくてわからなかったが、実際は手ブレ、白飛びだらけで使えない写真が大量に…
・雰囲気のあるスタジオなのにすべてストロボ光が強すぎて大ナシ…
・ピンぼけ量産型…
<データ提供のトラブル>
・当初、数枚~数十枚程度送られてきたが、その後のデータが半年以上経っても届かない。
・届く枚数が撮影枚数に対して少ない
・半年以上立って送られてきたのは数枚の写真のみ
・数枚送られてきて、その後、PCが壊れたとかで送ってもらえない。
…etc
<カメラ機材の条件>
「一眼レフまたはミラーレスをお持ちの方」とよく見ますが、個人的には「一眼レフまたはミラーレス一眼のカメラ操作に慣れていて、手ぶれ・白飛びを量産しない自信のある方」と書いたほうが、ある程度こなれている人を呼べるのでは?という気がします。
また、カメラマンの中には「単焦点レンズ1本」で勝負されているカメラさんもいるので、広く撮ってほしいシーンや、アップで撮ってほしいシーンなど、撮ってほしいイメージがある方は、レンズ条件として「広角系から中望遠クラスの距離(フルサイズ換算24~70mm前後)が撮影できるレンズをお持ちの方」と付け加えておくとより◎です。
■要望を伝えたい派
撮影時に、もっと広めに撮ってほしい、下からとか上からとか、あれこれ指示・お願いをしたい場合は「撮影時に撮ってほしい場所やアングルなど、指示・お願いを聞いてくれる方」と書いておくと◎です。
「俺の撮りたいようにしか撮らない」系の人がいるという話を聞くことも結構あります…
<照明機材の条件>
カメラさんの中には、自然光オンリーでストロボを使用しない主義の方や、ストロボは持っていない!という方もいます。室内撮影の場合は、ちゃんと書いておいたほうが◎です。
「ストロボをお持ちの方」はざっくりしすぎていますし、カメラ直付けでしか使えない…、持ってるけど明るさ調整とかできない…という方も対象となります。
※この場合、前者はストロボ光による映像表現の幅が限定されてしまうのと、後者は白飛びとか雰囲気ぶち壊し系の要因になります…
ストロボ光をある程度まともに取り扱える人を募集したいのであれば、
「ストロボを使いこなせる自身のある方」
「ストロボをワイヤレスで発光できる方」
「ストロボを使用し、薄暗い暗い室内でも十分に明るく撮影できる方」
「撮影シーンによってはストロボを2灯以上利用できる方」
などと書いておくとより◎です。
それなりに撮影対象人数が多く、全員の顔に均等に光を当てたいのであれば、そういった条件も事前に書いておいたほうが◎です。その際は受付時に人数と配置なども、きちんと事前に説明し、撮影できるか確認しておいたほうが◎です。
現場に来て、後方の人まで光を届けられない…というケースを何度か見ています。
※かくいう私も、昔は後ろまで光を届けられませんでした。。。
<データ提出の条件>
「データを2週間以内に送っていただける方」というのが一番よくみます。もっと長いほうがいい!と言う人もいますが、長期間にすればするほど、大量に現像ためこんでる人をひいてしまい、なかなかデータがこない…という話もチラホラ…。
また、枚数についての言及も、全部送ってほしいとか、明記しておいた方が◎です。
「撮って出しのJPEGデータ提供の方は、撮影後3日以内に全てのデータをお送りいただける方」
「現像したデータをいただける方は手ぶれや半目などのデータを除き、すべてのデータを2週間以内にいただける方」
など…。
<キャンセル時の条件>
このあたりは基本的には一般的に書かれている以下の内容で問題ないと思います。
「音信不通にならない方」
「体調不良、冠婚葬祭などやむを得ない事態以外でキャンセルされない方」
あと、連絡方法がDMなのかLINEなのかも書いておくとより◎です。
もう一歩踏み込んで書くなら、「参加承諾後、カメラマンさん都合によるキャンセル時は、わかりの方をご紹介いただくか、キャンセル代をご負担いただける方。」といれておくと良いかもです。
<その他、必要に応じての条件>
・カメラマンの性別
圧倒的に男性が多いです。男女不問なのか、女性のみなのか、きちんと明記しておいたほうが◎です。
・写真撮影なのか動画撮影なのか
最近はムービー要望も増えてきましたので、これも明記しておいたほうが◎かと思います。
・FF外OKか否か。
これも身内だけなのか、あったことある人優先なのか、FF外OKなのか、きちんと明記しておいたほうが◎です。FF外OKにすると幅が広がりますので、きちんとした条件を書いておくと◎です。
・日程に余裕があるなら「先着順ではありません」と明記すると◎
日程的に急ぎでなければ、「先着順ではありません。掲載されている作例などを確認のうえ、友人と相談して確定します。」と書いておくことで、敷居をもう1段階あげられるはずです。
このあたりの条件をしっかり書くことで、一定の技術レベルのある人を呼べるのでは?という気がします。
ただ、ここまでガッチリ書くと、敷居はかなり高くなり、カメラをはじめたばかりの方や、自信のない方は応募できなくなります。
また、ちょっと面倒くさいかもしれない人…と思われてしまう可能性も無きにしもあらずなので、とりあえず撮ってもらえればOK程度であればもっと敷居は下げたほうが◎です。
4.連絡がきたら…
応募があったら、以下5つの見極めポイントに気をつけて、その人のアカウント名をしっかり検索してみましょう。
見極めポイント①ブラックリスト
Googleで「カメコブラックリスト」と検索し、ヒットする某大型掲示板サイトの冒頭でリストにまとめられている人でないか確認してみましょう。
リストにいる人が必ずしもすべてが悪い人…というわけでもないですが、中には犯罪・犯罪まがいのことをしている人も含まれているので、かかれている内容次第ではやめたほうが良いかもです。
見極めポイント②不審なアカウント
カメラマンのツイッターが鍵垢だったり、開設日が最近の日付だったり、フォロー数に対してフォロワー数がやたら少ない場合、皆無の場合はやめたほうが良いかもしれません。
見極めポイント③作例検索
ツイッターの検索で、レイヤーさんが掲載しているその人の撮った写真を検索してみましょう。掲載されている写真が全くない人や、上がっていても写真の好みが全く合わないものばかりだったら、お断りしたほうが良いかもです。
例えば私(miya_1102)のアカウントをツイッターで検索する場合はこんな感じ
filter:images @miya_1102 -from:@miya_1102 -filter:replies
※被写体さま側で掲載されている写真は、被写体さま側で大幅な加工が行われているものも含まれます。目が不自然すぎるとか、時空が歪んだような不自然にみえる…と思うところがあれば、それらはだいたい、被写体さま側で加工アプリをとおした結果です。。。加工が得意な人、不得手な人がいますので、そのへんはご容赦ください。
※カメラマン本人のアカウントにしか撮影画像が載っていない場合は、それらはその人が撮ったものではなく、拾い画像の寄せ集めである可能性もあります。
見極めポイント④作例検索2
Twitterのアカウントに共通のフォロワーとして知っている人がいる場合は、そのフォロワーさんとカメラマンさんのアカウントをTwitterで検索してみましょう。
検索例)「@miya_1102 @フォロワーアカウント filter:images -filter:replies」
また、そのフォロワーさんと親しければ、DMなどでどんなカメラマンか聞いてみるのも一つの対策です。
見極めポイント⑤規約の条件に注意
カメラマンさんによっては、「規約」を提示している方がいます。(私も利用ガイドで提示していますが…)
規約の中身に問題になりそうな条件がないか、しっかり確認しましょう。
また、中にはトラブル発生後に規約を書き換え、一方的にデータの利用を制限されるケースもあります。後からそんなこと書いてなかった!といえるよう、スクリーンショットを撮って残しておくのも大事です。
これらをクリアできれば、概ね問題ない方なのでは?とも思いますが、あう・あわないは人によって違ってきますので、最終的には「運次第」なところは否めません。
探すときは、ぜひ参考にしてもらえればと思います。
そして、探すときはぜひ、私の空きスケジュールも確認して、タイミングあう日がありましたら、ぜひお声がけいただければと思います!
5.募集してないのにDMがきたら…
私は送ったことがないのですが、撮りたい人には直接オファーを送っているというカメラマンさんも多いようです。
その際も、前項の4つのポイントでしっかり検索すれば、だいたいは大丈夫ではないかと思いますが、下記のようなパータンは要注意とおもいます。
特に初心者狙いの方や、未成年者を狙う良からぬ輩も多く生息していますので、「オファーが来た!」と喜ぶ前に、この人本当に大丈夫な人!?という観点でしっかり見極めることが大切です。
不審ポイント①カメラマンが衣装を用意する
カメラマン側が用意した衣装で撮影したいと交渉してくる人
お金がないとか、ギリギリで活動している人には、「なんておいしい話!」と思ってしまう方もいるかもしれませんが、普通、そんなおいしい話はありません。
渡されるときの衣装は本当に新品?
撮影終了後の衣装ってどう処理されるんでしょうか…?
普通に考えて、相当やばい人なのでは…?と疑う気持ちを持ったほうが◎です。
行ったら突然別の卑猥な衣装を用意される、なんてこともあるとか…。
不審ポイント②えっちな写真を撮らせてくれと交渉してくる人
そういうお店に行ってくださいと断って、早々にブロックしたほうが賢明です。
普通に手だけとか脚だけとか、そういうのも絵になるのですが、脱いでとか要求してくるカメラマンは、相当やばいです。
逆に、「そういうのを撮って欲しい」というケースもあるかと思います。何度か撮影に行って信頼できると思った方にお願いしましょう。そういった場合も、「信頼してたのに…」というケースもよく耳にします。なるべく1対1にならないよう、いざというといきは助けを呼びに行ってもらえるよう1人ではなく友人と一緒に行くなど、こころがけましょう。
不審ポイント③撮影場所がホテル客室やレンタルスペース貸切
シェアスタジオなどで他のグループも撮影しているような場所であれば比較的安心できるかもしれませんが、密室となる場所へ積極的に誘ってくる人は、警戒するに越したことはありません。
不安な場合は、友人と一緒行くことを提案して受け入れてもらえるかも、ひとつの判断基準となると思います。
更衣室と指定された場所にカメラが仕込まれていた…とかも、よくニュースでみるパターンです。
※シェアスタジオであっても、ほかに参加者さんがいなかったり、スタッフさんが受付直後に帰ってしまったりで、1対1となってしまうケースも稀にありますので、完全に安心しきるのは禁物です。
※お前のところのレンタルスタジオも実質貸切じゃねーか!というツッコミは、ご容赦ください…(汗)
不信ポイント④最近作られたばかりのアカウントや、一度も会ったこともない人からの連絡。
これは本当に、最大級に警戒したほうが良いでしょう。
もちろん、すべてが悪人というわけではないですし、一度会ったくらいで安心できるものでもありません。
また、最近作られたばかりのアカウントからの連絡は、トラブルを起こしたカメラマンがアカウントを消したあとの転生アカウントである可能性もあります。
不安なら、撮影の際に友人や彼氏を立ち会わせると連絡してみるのも◎です。また、スタッフさんが常駐していて、いざとなったら助けを求められるスタジオで撮影するのも◎です。
撮影中もポーズや立ち位置指導と称してボディタッチしてくる系の人だったり、事前に承諾していない際どい衣装を渡してくる系の人だったときは、嫌な思いをする前にスタジオスタッフさんなどに助けを求めて、逃げるのが一番です。我慢は体によくありません。最終的に自分の身を守れるのは自分のみです。
※2023/10/16、昨今発生しているトラブル内容を一部追加して更新しました。